とは言っても、弊社の本来の事業である「底地」ではありません。
ほぼ全部、山林です。はっきり言いまして山奥です。

正直に言って、事業を考えられる土地ではありません。むしろ維持管理の経費のほうが大きい土地でしょう。

なぜ、そんな土地を購入したかというと。
近年、所有者不明の土地が増えているというお話を聞かれたことはありませんでしょうか。

相続等に絡み、名義変更(相続登記)をしないまま放置され、行政が安全対策や公共事業のために所有者にコンタクトを取ろうと思っても、誰が現在の所有者なのか特定できない土地だったり。
あるいは、嫌な話ですが、所有者が持て余していた土地が外国人や外国企業に買い取られ、そこが水源地であったために下流に当たる土地の方々が様々な迷惑を被っている、などという話も聞こえてきたりします。

そういう話を聞くたびに、不動産事業者として何かできないものかと、常々社内で話題には上がっていました。

そんな折、ある不動産鑑定士の先生を通じて持ち掛けられた相談が、今回の件でした。
土地を持ってはいるものの、誰も使う人も管理する人もおらず、対処に困っている所有者の方がいると。
何度も繰り返しご説明を受け、現地調査もしましたが、検討した結果、このたび購入させていただくこととなりました。

こう言ってしまっては売主様に失礼に当たるかもしれませんが、正直なところこの土地に利益は期待していません。むしろ赤字でしかないでしょう。
ただ、私たち不動産事業者にできる社会貢献はとは何か、と考えたとき、専門分野を生かすならばこういう事だろう、という結論です。

もちろん、私どもで全国津々浦々にある同じような土地を、すべて購入あるいは管理することなど出来ようもありません。
ただ、少しばかりではあっても、私どもができる範囲である限り、社会全体に対するお返しは忘れない会社でありたい、と常々考えています。